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2014-03-25 (Tue)
※ 番外編です。アストルティアのお話ではなく…オネエと「他所の世界」のお話です。


幻を見た様な気いした。
素朴な家。お嬢さんと小さな命。黒く歪む体。
闇夜に舞う沢山の光。光の向こうから飛んでくる恐ろしげなもの。巨大な渦。
それら全てが、アストルティアにはあらへんもんやった。

幻聴を聞いた様な気いした。
呪われた。不死の者。そういう臭いがする。
そういう者は必ず此処へ来る。そして何度も死ぬ事になるだろう。
その声にも、聞き覚えはあらへんかった。

訪れた事のあらへん家、会うた事のあらへん赤いフードの人々。
促されるままにそこを出て、ただぼんやりと道なりに進んでいく。
薄暗い道を何処からどう辿ったんか。ふと気い付いた時には
オネエは美しい夕陽に染まる町……いや、町のなれの果てのただ中に立っとった。


何が何だかさっぱり分からへんかった。
分かるんは「ここがアストルティアやない」いう事、それだけ。


ともあれ、分からへん事なら分かる様にするまで。
そう思うて廃墟に近しい町を探索する内、突然小さい魔物に襲われた。
単純に飛びかかってくるだけの攻撃が結構痛い。
振るうべき扇も見つからへんかったさかい、オネエは後退して距離を取ろうとした、けども。
下がったそこに、地面があらへんかった。

体が下へ下へ引かれてく感覚。落ちながら目をやったら、かなり遠い場所に地面が見えた。
多分、ジュレットの酒場上から跳ぶんとそう変わらへん高さ。
ちょっと足の裏が痺れる程度のもんやろう。気楽に構えてたオネエは……
地面に着地した瞬間、足裏から激痛が走るんを感じた。
痛みに意識が引き裂かれて、視界が端から黒一色に染まる。


そして、オネエは死んだ。
驚く程にあっさりと。


本当の意味での死を迎える事が出来へん「不死人」。
記憶もかつての自分も失い、他者の魂を求めて徘徊する「亡者」。
ありがとうが飛び交う事も、迎えてくれる家も、人の優しさもあらへん世界。
ここは、そういう場所。

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